性感染症とは

性感染症とは、性行為によって感染する病気の総称で、性器クラミジア感染症・淋病・梅毒・性器ヘルペスウイルス感染症・尖圭コンジローマ・HIV感染症/AIDS・トリコモナス感染症・毛じらみ症等々、たくさんの病気があります。

性感染症の中には、キスで感染する病気もあります。新型コロナウィルス等も感染すると考えると、人間の粘膜や体液が接触するということは、何かが感染する可能性があると考えることも大事な一つの知識です。

一度の経験でも…

お互いに初めての経験であれば、性感染症は入ってきません。ところが、どちらかが性行為の経験があり性感染症に感染していた場合、ただ1度の性行為でも感染する場合があります。性行為を簡単に考え、多くの人と経験するということは、性感染症にかかる可能性も高くなるということなのです。

一度の経験でも…

代表的な性感染症を見てみましょう

性器クラミジア感染症

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は2~3週間。男性は約50~80%の人に症状がありますが、女性は約20%の人にしか症状が出ません。

女性は無症状の人が多いため、気付かず進行し卵管炎を起こし不妊症になることがあります。男性も精巣上体炎や前立腺炎が原因で不妊症になることがあります。
また、口での性行為(オーラルセックス)で喉に感染することもあります。

性器クラミジア感染症


梅毒

近年、梅毒が増えているとニュースで見ることがあるのではないでしょうか。

梅毒は、感染後約3週間経つと性器や口等の梅毒が侵入したところや足の付け根に、痛みの無いあずき大のしこり等ができるときがあります。治療をしていなくても症状がなくなったり、次の症状が出たりを繰り返します。早く見つけて治療をしていないと、治りにくくなります。検査による早期発見、早期治療が大切ですね。

梅毒はとても増えている病気です。感染力が強く、キスを含む性行為で感染するほかに、消毒していない刺青の針から感染した人もいます。
大人がしちゃだめというものには様々な理由があるんだなぁとドキッとしますね。

梅毒

梅毒

梅毒

予防するには?

性感染症や性のトラブルの予防には、自分や相手を守ることのできる知識・意識を持ち、今の行動が将来の自分や家族に影響する可能性を見通す力を持ち、話し合い、行動をコントロールすることも大切です。

性感染症の予防にはコンドームのイメージが強いかもしれません。しかし、キスやオーラルセックスでも感染する性感染症もあるので、コンドームは最低限必要な予防方法です。
性感染症の予防には、
1. 性行為を簡単に考えない。決まったパートナー以外と性行為をしない。
2. 感染が心配になる行為があった場合、検査をきちんと受ける。
3. 感染していた場合、治るまで治療をきちんと受ける 。
ことが大切です。

思春期は心が不安定な時期ですが、もうすぐ思春期は終わり、大人になっていきます。これから素敵な出会いや人生が待っています。性行為を簡単に考えず、大切に考えてくださいね。
自分のことを大切にし、もしも嫌なさわられ方、扱いをされたときには、信頼できる親・大人、学校の先生、児童相談所、保健所等に相談してください。

性感染症は保健所で匿名・無料で相談や検査ができます。ホームページ等にも載っていますので、気軽に利用してください。

予防するには?

図:渡會睦子.【中学生用PowerPoint教材】人生を豊かに育むための教育.東京都:日本家族計画協会 2021.https://jfpaonlineshop.jp/products/090206 より